ふれあいセンターのデジタル改革|自治体DXの推進事例を紹介

ふれあいセンターのデジタル改革|自治体DXの推進事例を紹介

ふれあいセンターは地域活動の拠点として、さまざまなコミュニティの地域活性化を推進してきました。しかし、近年のふれあいセンターは、職員や予算の不足、地域コミュニティの希薄化など、解決すべき課題を多く抱えています。こうした課題を解決する手段として、現在注目されているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

本記事では、ふれあいセンターにおける課題と、それを解決するために有用な自治体DXの実際の取り組み事例を紹介します。

自治体のふれあいセンターとは

ふれあいセンターは、地域の福祉活動を推進する公共施設です。子どもから高齢者まで、年齢や障害の有無にかかわらず、ふれあいの場を提供し、地域住民の交流を促進しています。地域福祉の推進を図るために、カラオケ大会や囲碁将棋大会、子育て中の人を対象とした情報交換や絵本の読み聞かせなど、さまざまなイベントを開催しています。

ふれあいセンターにおける課題

現在、地域活性化を推進する重要拠点として機能しているふれあいセンターは、いくつかの課題を抱えています。

地域コミュニティの希薄化

ふれあいセンターの課題のひとつに、地域コミュニティの希薄化が挙げられます。ソーシャルメディアの台頭により、人々が対面でのコミュニティ参加よりもデジタル上での交流を選ぶ傾向が強くなりました。また、核家族化や少子高齢化などの要因も、地域コミュニティの希薄化を進めています。そうした傾向への対策として、ふれあいセンターは地域活動に参加しやすい環境づくりに取り組むことが求められます。

職員の不足

職員が不足していることも、ふれあいセンターが解決すべき大きな課題です。総務省が2022年に発表した『地方公共団体定員管理調査結果』によると、1994年以降、自治体職員の数は減少傾向にあります。2022年時点で、職員数はピーク時から約15%低減しており、人手不足が深刻です。こうした人材の不足により、職員1人あたりの業務負担は増加しており、ふれあいセンターを含めた自治体のサービス提供能力に多大な影響を及ぼしています。

予算不足

ふれあいセンターの資金源である地方財政は、現在厳しい状況に陥っています。総務省の「地方財政制度」によると、地方の財源不足は、税収の落ち込みや減税などにより、1994年以降急速に深刻化しました。2010年度の財政不足は、景気後退の影響で過去最大の18.2兆円に達し、2023年度においても、社会保障関係費の増大などにより、2.0兆円の財政不足が生じています。そのため、ふれあいセンターが充実した行政サービスを提供するためには、施設機能や運営方法などを見直し、効率的な資金繰りを行うことが不可欠です。

ふれあいセンターの課題解決に効果的な自治体DXとは

自治体DXは、デジタル技術を駆使して行政サービスの質を高め、効率化を図る取り組みです。総務省は自治体DXの目標を、「自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して、住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの更なる向上に繋げていく」と定めています。

現代のふれあいセンターにおいて、自治体DXで業務効率化を図り、限られたリソースを適切に活用することは、地域経済の発展のために極めて重要です。

自治体DXのメリット

自治体DXを推進することで得られるメリットは数多く存在します。

行政サービスの質の向上

自治体DXは、行政サービスの質を向上させることが可能です。近年、技術の進化により市民の生活スタイルが変化しています。そうした傾向により多様化した市民のニーズに対しては、従来のアナログなやり方では迅速な対応が困難です。

ふれあいセンターの自治体DXを推進することで、提供できる行政サービスの幅が広がり、地域社会の活性化につなげられます。

利用者数の増加と年齢層の拡大

自治体DXの推進は、利用者数の増加にも対応することができます。

例えば、予約システムを導入することで、予約の際にかかる利用者の負担が軽減され、ふれあいセンターを利用するハードルを下げることが可能です。

また、従来のふれあいセンターは高齢者の利用者が多かったですが、予約システムを導入してかんたんに予約できるようになれば、若い世代の利用者数の増加にもつながり、地域交流の幅も広がります。

ふれあいセンターは、デジタルシステムを活用することで地域の交流拠点として重要な役割を果たし、さらに多くの人々が利用する機会を創出できます。

施設の運営費削減

ふれあいセンターの運営は、地域の住民ボランティアや限られたスタッフによって支えられているのが実情です。従来のスタッフが担う業務は、幅広く新しいプログラムの導入にまで手が回らないこともあります。

予約システムの導入によって、予約受付業務がほぼ無人で行える上に、予約管理も紙面よりセキュリティが高くなるため、ふれあいセンターの運営負担は大きく軽減されます。また、利用状況のデータやアンケートフォームなどから利用者の意見や改善案を募り、より良い施設運営が可能になります。

ふれあいセンターにおける自治体DX推進事例

予約システムの導入(高知県香南市|のいちふれあいセンター)

高知県江南市は、人口減少や少子高齢化、産業空洞化などの様々な社会課題に対応することを目的として、2023年に「香南市デジタル化推進計画」を策定しています。

この計画の一環として香南市は、のいちふれあいセンターを含めた各公共施設に予約システムを導入しました。これにより、Webサイト上でそれぞれの施設の部屋ごとの予約状況を一目で確認できるようになり、利用者が予約する際の利便性が向上しています。

デジタル創作体験の開催(東京都 瑞穂町|瑞穂町ふれあいセンター)

東京都瑞穂町の瑞穂町ふれあいセンターでは、デジタル創作体験を開催して、地域住民のデジタル技術への理解度向上を図っています。

自治体DXを推進する上で、地域住民のデジタル技術に対する抵抗を軽減することは重要です。デジタル技術に関するイベントを開催することで、情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる格差であるデジタルデバイドの解消につなげられます。

ふれあいセンターの予約はRESERVA

画像引用元: RESERVA公式サイト

現在多数の予約システムがありますが、効率的にふれあいセンターを運営するためには、実際に導入事例もあるRESERVAを推奨します。RESERVAは、28万社500以上の政府機関・地方自治体も導入したという実績がある国内No.1の予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、施設開放事業をより効率的に行えます。特にスマートロック連携機能を搭載しているため、施設にスマートロックを導入する場合は、より効果的に機能します。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となるふれあいセンターにもおすすめです。

まとめ

自治体DXは、ふれあいセンターが抱える課題の解決に有用な手段です。デジタル技術の活用は、行政サービスの質の向上や、利用者数の増加と年齢層の拡大、施設の運営費削減など、ふれあいセンターに多くのメリットをもたらします。

DXを推進するにあたって課題を抱えているふれあいセンターの職員は、ぜひ本記事を参考にしてください。

RESERVA.lgでは、今後も自治体DXに関する学び、挑戦を取り上げていきます。

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