転職で、自治体の救世主に|DX人材の公募事例と取り組み

転職で、自治体の救世主に|DX人材の公募事例と取り組み

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日本において、首都圏への人口集中を背景とした地方都市の過疎化や少子高齢化は進行を続けています。多くの自治体がこの問題に対処するために地方創生に力を入れており、自治体DXはその中で大きな柱を担っています。そして、自治体DXを進めていくにあたり近年注目されているのが、一般企業から転職して自治体を支えるDX人材です。

本記事では、自治体DXとは何か、そしてDX人材は自治体においてどのような役割を担っているのかについて、詳しく解説します。

自治体DXとは

DXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、既存の業務プロセスにデジタルを用いて効率化を図るITと違い、デジタル技術を活用してサービスやビジネスそのものに変革を起こすことを指します。

自治体DXは、自治体規模でそういった変革を目指す取り組みです。総務省は自治体DXの目標を、「自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して、住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの更なる向上に繋げていく」と定めています。

自治体DX推進の背景

自治体DXが積極的に推進される背景には、地方自治体が将来的に直面すると考えられる大きな問題が潜んでいます。

地方自治体は現在、高齢化や労働人口の減少、税収の減少による財政難への対応に追われています。しかし、住民のニーズの多様化や社会問題の顕在化によって自治体に求められる業務量は増え続けています。この傾向に変化を起こさなければ、近い将来自治体の運営自体が立ち行かなくなってしまいます。

そこで、この状況を改善するために自治体DXが推進されるようになりました。この目的は、デジタル技術を自治体運営に取り入れることで、自治体の負担を軽減することです。例えば、住民票の発行や公共サービスの申請といった手続きをオンライン化することで、窓口業務の縮小や、別業務への人員の割り振りができます。こういった背景のもと、自治体DXは進められています。

DX人材の必要性

自治体DXの推進のために注目されているDX人材とは、具体的にどんな人材を指すのでしょうか。経済産業省はDX人材を、以下のように説明しています。

自社のビジネスを深く理解した上で、データとデジタル技術を活用してそれをどう改革していくかについての構想力を持ち、実現に向けた明確なビジョンを描くことができる人材

このように、DX人材といってもただデジタル技術やITに対する知見があるだけでなく、それを活用して社会をよりよくするための発想力や行動力が求められることがわかります。このDX人材は基本的に、一般企業でデジタル技術を活用した業務を担当しており、その経験を生かして自治体のDX化に貢献したいと考えている転職希望者を指しています。

DXの推進のため、近年多くの自治体に、DX推進課などの専門部署が新設されていますが、そこに集まった自治体職員のほとんどは、DX化に向けた取り組みを行った経験がありません。そこで、こういったDXに対する知識に長けた、向上心のある人材が求められています。

自治体DX人材の募集

DX人材の力を借りて自治体DXを推進していくため、多くの都市がさまざまな形で人材の公募を始めています。

4都市DX人材公募プロジェクト

4都市DX人材公募プロジェクトは、東京都品川区・大阪府大阪市・兵庫県神戸市・北海道札幌市の4都市が自治体DX推進のために同時にDX人材を募集しているプロジェクトで、2023年11月にスタートしました。

この公募では任期付きの常勤職員の募集を行っているため、一般企業からの転職を前提としています。また、いずれの都市でもデジタル分野に関する知識・経験と5年以上の正規の職務経験を必須項目としており、企業で培ったDXに関する技術や経験をそのまま自治体にも取り入れられるような、即戦力を求めていることがうかがえます。

参考サイト:ソーシャルインパクト採用PROJECT:4都市DX人材公募

静岡県

静岡県では、転職を前提とした常勤職員の公募とは違い、副業でのDX人材を公募しました。静岡県庁として副業の人材募集は初の試みです。今回公募されたのは「スマートワークコーディネーター」という職種であり、県庁内における新たな働き方の実現に向けた変革を主導していく業務内容になっています。

この「スマートワークコーディネーター」は副業で週1日から勤務が可能で、自身のキャリアを維持したまま自治体のDX化に貢献できるため、140名の応募がありました。この例にならい、長野県、愛媛県などさまざまな自治体がDX人材の公募を始めました。DX人材の獲得競争は今後も続いていくことが予想されています。

参考サイト:ソーシャルインパクト採用PROJECT:静岡県庁

自治体DXにおける主な取り組み

DX人材を採用した自治体が、DX化に向けて実際にどのような取り組みを行っているのかを解説します。

行政手続きのDX化

自治体DXとしてまず挙げられる取り組みは、行政手続きにおける改革です。具体的には、転居届や住民票の取得といった窓口で行われている手続きをオンラインで利用できるようにすることや、マイナンバーカードの普及を促して情報管理を簡略化していくことが挙げられます。これにより、住民は役所に足を運び、手続きのために順番待ちをする時間や負担を軽減できると同時に、職員にとっても情報管理が容易になるなどのメリットがあります。

さらに、チャットボットの導入による住民との連携や、公共交通機関でのデジタル通貨の整備などを通して、住民の生活をより便利にする取り組みも行われています。

内部の働き方改革

自治体DXの一環として、内部の職場環境の整備や働き方改革も積極的に行われています。新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークの体制が一気に整い、職員の移動時間の削減や業務の効率化が実現しました。また、フレックスタイム制の導入が推奨されたり、サテライトオフィスの活用を実施する自治体が増加したりと、より働きやすい環境の整備が進められています。

また、業務におけるペーパーレス化の促進やWeb会議の実施などによって、より便利で持続可能な社会の実現を目指した取り組みがなされています。

自治体DXにはRESERVA

画像引用元:RESERVA公式サイト

自治体がDXを推進するにあたって、おすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、予約管理にとどまらず、決済から顧客管理、さらに集客に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、自治体の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、利用者にとっても一元的で使いやすい環境が提供されます。

現在多数の予約システムがありますが、自治体が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAを推奨します。RESERVAは、26万社が導入、500以上の政府機関・地方自治体も導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、自治体の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる地方自治体にもおすすめです。

まとめ

今回は、自治体DXにおけるDX人材の役割や人材募集の背景、募集事例などを解説しました。自治体DXを推進していくにあたりDX人材は必要不可欠な存在であり、一般企業からの転職先のひとつとして、自治体の注目度も上がっていくことが予想されます。持続可能な社会の実現のため、自治体DXを助ける人材として活躍することを検討してみるのはいかがでしょうか。

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