岐阜県恵那市では、少子高齢化による産業に担い手不足・耕作放棄地の増加、若い世代の流出等が問題となっています。そこで本市は「たべる」をテーマに、風土を活かした地場産品を活かした域内循環型経済の確立を目指しています。
本記事では、豊かな自然のもとで育った地場産品を活かした新しい取り組みにチャレンジし、市内外へ魅力を発信し経済を回すことで、少子高齢化への対抗・人口増加に尽力している恵那市の取り組みを紹介します。
岐阜県恵那市の基本情報
人口 | 4万7844人(2022年9月1日時点) |
面積 | 504.24k㎡ |
公式サイト | 恵那市 |
市役所住所 | 岐阜県恵那市長島町正家1丁目1番地1 |
観光地 | 恵那峡、中山道広重美術館、明智町、日本大正村 など |
グルメ | 五平餅、えなハヤシ、栗きんとん など |
恵那市は岐阜県南東部に位置し、愛知県と長野県と隣接しています。山々に囲まれ、木曽川や阿木川、矢作川が流れる本市では、寒天づくりや栗園、棚田などの自然を生かした美しい景観が楽しめます。また、中山道の古道や大井宿本陣跡、大正の面影が感じられる村役場などもあり、古き良き街並みが残っています。
地場産品の活用
ジバスクラム恵那
恵那市は市観光協会と共同出資し、全国に向けて市の工芸品・農産物・観光地の魅力を発信する場として、地域商社ジバスクラム恵那を設立しました。ジバスクラム恵那は、⒈観光業を地域の総合的戦略産業に、⒉農林業を「もうかる農林業」に、⒊農林業を「もうかる農林業」にの3つの柱のもと、地域資源の提供・販売・市内事業者の支援に尽力しています。
ジバスクラム恵那は、地域の魅力をオンラインでも発信すべく、ウェブサイト「Aeru」(アエル)の運用も行っており、このサイトでは恵那市の農産物や加工品のオンライン販売、カヌーや観光農園などの体験イベントの予約受付、キャンプ場やコテージの予約、ウェブマガジンでの特産品やおすすめカフェの紹介等を行っています。自宅でも恵那市の名店の味を堪能できるようになったことで、市外の人の関心を集めやすくなり、観光者・移住者増加への効果が期待されます。
参考サイト:「ジバスクラム恵那」公式サイト
参考サイト:「Aeru」公式サイト
参考サイト:「恵那山麓野菜」公式サイト
参考記事:恵那市「一般社団法人ジバスクラム恵那」
参考記事:恵那市「ジバスクラム恵那に「アエルショップがオープン」」
オリジナル商品の開発
恵那市は、市の資源を活かしたオリジナル商品の開発・イベント開催を行っています。株式会社ZIVA開発協会との連携により、恵那産キクラゲの生産・販売や市の水や山を活かした健康飲料開発、県外にアンテナショップを設置し、地場野菜をPRするMEGUMINA(めぐみな)市の開催、そして1787年に創業して以来、長い歴史を持つ岩村醸造と共同開発したスパークリング日本酒「OTOHIME」などが誕生しました。
また、豊かな自然と触れ合うアウトレジャーの強みを活かすべく、恵那市で育った恵那山麓野菜活用したグランピング料理用のオリジナルソースの開発、傷がついたり規格外になってしまった恵那山麓野菜を活用したオリジナルレトルト商品の開発にも取り組んでいます。
参考サイト:株式会社ZIMA開発協会
参考サイト:岩村醸造
参考サイト:「OTOHIME」紹介サイト
参考記事:ジバスクラム恵那「初「MEGUMINA市」開催!」
参考資料:「令和2年度一般社団法人ジバスクラム恵那事業報告及び決算報告」
子育て支援
恵那市は出生率の低下・少子高齢化の促進を踏まえ、市民が安心して子どもを育てられる環境づくりを進めており、妊娠・出産から子どもが高校生になるまで児童手当や医療費助成、奨励金・奨学金の支給をはじめとする支援を行っています。
その他、妊娠・出産期においては、初めて子どもを持つ夫婦向けのもうすぐパパママ学級や、助産師や保健師が家庭訪問し、育児の相談に応じる赤ちゃん訪問、0~2歳児期には乳幼児学級、助産師・保健師が子どもの身長体重を測定するひよこっこ測定、4カ月児を対象に恵那市産の木材で作ったスプーンをプレゼントするファースト・マイ・スプーンなどを実施しています。ひとり親に対しては、日常生活の援助や給付金の支給、ひとり親交流の場「ひとり親サロン BRIGHT TOMORROW」の開催を定期的に行っています。
恵那市は妊娠・出産から子どもの成長に応じた支援を行っており、子どもの誕生を市を挙げて祝福し、地域全体で子育てをするという姿勢が確認できました。
また、出産予定日に向けた妊娠中の体重の管理したり、子どもの成長記録のグラフ表示、検診や予防接種の日程管理、予防接種や相談窓口・親子遊びや子育て講座を受けられるこども元気プラザの予約が可能な市公式アプリ「え~なび」の提供も行っています。
参考サイト:「えなし子育て応援なび えなっ宝」
参考サイト:「市公式アプリ「え~なび」」
移住支援
本市は、移住希望者向けに情報収集から田舎暮らし体験、移住・定住サポーター・ビジネスサポートセンターによる相談受付、補助金・奨励金の給付まで幅広いサポートを行っています。
恵那市には、築100年以上の歴史がある古民家結の炭家、かやぶき屋根の古民家茅の宿とみだが田舎暮らし体験施設として提供されています。また、子育て世代・新婚世帯向けの定住促進住宅、40歳以下の人を対象とした若者住宅の設置、空き家バンク制度なども行っており、移住者が少ない負担で移住できる環境が整っています。
また、移住定住サポーター制度では、実際に移住した人と交流することができ、移住する前から恵那市の人々とつながりを作り、どんな生活を送るのか具体的にイメージした状態で移住を選択することが可能です。
参考サイト:「恵那暮らしビジネスサポートセンター」
RESERVAで自治体DXを推進
岐阜県恵那市でも精力的に進められているDX化の第一歩としておすすめなのが予約システムの導入です。予約システムを導入すると、電話対応やExcelでの予約管理が解消され、業務の効率化と省人化が実現します。無料で利用可能なシステムもあり行政サービスに取り入れやすく市民も効果を感じやすいため、役場のデジタル化のファーストステップに最適です。
当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/)は、20万社以上の事業者や官公庁に導入されている国内最大級のSaaS型予約システムです。人口20万人を超える大規模な自治体から人口5万人以下の小規模な市町村での導入実績もあるため、自治体の規模を問わず、利用可能です。
【地元の豊かな自然を生かした事業への導入事例】
・RESERVA活用事例|ホタルのさと石原西まちなかキャンプ場【宿泊施設・キャンプ場】
・RESERVA活用事例|サウナンヤルケン【施設・キャンプ場】
【自治体で活用されている予約サイト紹介】
・ワーケーションの予約システム
・コワーキングスペースの予約システム
・宿泊施設の予約
・観光ガイド・ツアーの予約
・公共施設の予約システム
まとめ
今回は、岐阜県恵那市の地方創生事例を紹介しました。恵那市は、田舎暮らしを魅力と捉え、特産品や風土の特徴・産業の魅力を発信することで地方創生を推し進めていることが確認できました。
各自治体ではDX化に向けた動きはさらに活発化し、さまざまな業務のデジタル化が検討されるでしょう。時間の有効活用・市民の利便性向上のために、予約システムの導入など分かりやすいところからDX化に着手するのがおすすめです。