新型コロナウィルスの影響で注目が集まっているニューノーマルな生活様式や、政府が指導する働き方改革が、私たちの生活に大きな変化を与えています。
多くの自治体では、アフターコロナの新常態に備え、移住者獲得や市民の過ごしやすさを向上するために、DX化やワーケーションが推進されています。この動きは、テレワークの導入やワーケーションといった新たなワーキングスタイルを取り入れ、働きやすい社会を作るよいきっかけとなるのではないでしょうか。
本記事では、企業と提携してDX化やワーケーションを推進し、市民の暮らしの充実度を高める千葉県いすみ市を紹介します。
千葉県いすみ市の基本情報
人口 | 35,132人 |
面積 | 157,50km² |
公式ホームページ | https://www.city.isumi.lg.jp/gyosei/index.html |
市役所住所 | 〒298-8501千葉県いすみ市大原7400-1 |
主な観光地 | 飯縄寺、 田園の美術館、 ポッポの丘、 万木城跡公園 |
本社を置く企業 | 木戸泉酒造、 CQモーターズ株式会社 |
千葉県いすみ市は千葉県南東部にある、千葉市から普通列車で約65分に位置する地域です。都心へはJRわかしおを利用すると、約70分でアクセスできます。いすみ市は、5年連続「住みたい田舎ランキング 首都圏エリア1位」を獲得しています。
(参考:【公式】2021年版「住みたい田舎」ベストランキングを発表します!【東日本編】)
毎年アカウミガメが産卵し、コウノトリなども見ることができる自然豊かな海があることも魅力の1つです。日本一の漁獲量を誇るイセエビを筆頭とした豊富な魚介を楽しむことができたり、夷隅川による肥沃な土壌で作られた米が収穫されていたりと、食文化があふれています。
様々な文人・墨客を魅了した地域としても知られ、その中でも森鴎外はいすみ市に別荘である「鴎荘」を建てました。
ICTを活用した自治体のDX化を推進
京葉銀行・NTT東日本と地域活性化に向けた連携
いすみ市は2019年5月に、京葉銀行・NTT東日本とICT(情報通信技術)を活用した地域活性化で協定を締結しています。
(参考:いすみ市の地域活性化に向けた官民連携について)
NTT東日本が自治体と協定を結ぶのは、いすみ市が初めてのこと。出資を受けた「まちづくり会社」が、いすみ市内の農業や漁業、観光といった主要産業の生産性を高めるためにICTサービスを提案、業務改善や人手不足の解消を目指しています。
株式会社エムティーアイの「母子モ」を提供
いすみ市では、ICTを活用した新たな子育て支援策として、地域密着型子育てアプリ「母子モ」の提供を開始しました。「いきいき子育て のびのび子育ち いすみ」を基本理念とし、安心して子育てができ、子どもたちが愛されながら育つ地域を作ることで、支援事業を充実させています。
「母子モ」はスマートフォンやPCで利用可能なサービス。妊産婦と子どもの健康データや思い出を記録として残せたり、予防接種のスケジュールをかんたんに管理できたり、子育てに必要な手続きや届け出に関する情報を通してくれるなど、妊娠時から出産後の子育てまでを広くサポートする便利な機能が備わっています。
農業情報を活用した技術継承プラットフォーム事業
いすみ市では、農産業でもICTを活用したDX化が取り組まれています。「農業情報を活用した技術継承プラットフォーム事業」と題し、今まで培われた栽培技術や農業に関する知識を、科学的データとして継承することを可能とするICTプラットフォームを構築しました。
(参考:総務省・農業情報を活用した技術継承プラットフォーム事業)
加えてIoTも活用し、バナナなど、新たな農産物の生産性向上にも力をいれています。
コワーキングの推進
コワーキングコミュニティ「hinode」
いすみ市は、株式会社Ponnuf(ポンヌフ)と「クラウドソーシングによる地域活性化に係る連携協定」を結んでいます。この協定により、いすみ市ではPonnufが運営するコワーキングコミュニティ「hinode」が生まれました。
hinodeにはコワーキングスペースだけでなく、集客サポートや活動支援も行うイベントスペースがあり、フリーランス育成講座など、仕事にまつわる様々なイベントが開催されています。
いすみ市体験ツアー
テレワークや地方移住へ興味を持つ方へ向けて、一般社団法人ツーリズムいすみが主催する「自然と繋がる暮らし」地域体験ツアーも行われています。
いすみ市の自然を感じたり、地元の店を巡っていすみ市の住民と知り合ったり、移住した人や移住者の世話役の話を聞く機会を設けたりと、いすみ市の魅力を存分に伝えるツアーです。
無印良品の家「ワーケーション編」
「無印良品の家」を展開している株式会社MUJI HOUSEが、ワーケーションに絶好の土地として、モデルハウス「陽の家」を利用し、「ぜんぶ、無印良品で暮らそう。」という体験キャンペーンの第4弾、「ワーケーション編」をいすみ市で開催しました。
いすみ市では九十九里の美しい砂浜や青い海、温泉、地元の海の幸や山の幸も楽しめ、リフレッシュしながら効率よく、仕事をこなすことができます。立地や過ごしやすさだけでなく、仕事のしやすさにも最適な地域ですね。
助成金など
子育て支援
不妊治療助成金
不妊治療を行っている夫婦の経済的負担を軽減するため、いすみ市では不妊治療にかかった医療費の一部助成しています。
助成対象となる不妊治療費や詳しい助成内容に関しては、「不妊治療費助成/いすみ市」をご覧ください。
児童扶養手当
いすみ市では両親の離婚などによるひとり親家庭に対し、生活の安定・児童福祉の増進を図ることを目的とし「児童扶養手当」を支給しています。
全額支給 | 一部支給 | |
児童1人 | 43,160円 | 43,150円~10,180円 |
児童2人 | 10,190円 | 10,180円~51,00円 |
児童3人以上 | 6,110円 | 6,100円~3,060円 |
その他支給要件など制度の詳細については、「児童扶養手当/いすみ市」をご覧ください。
小中学校の教材補助
いすみ市では、保護者の経済的負担を軽減することで子育て支援を促進することを目的として、小中学校の教材費を一部補助しています。
補助対象 | 補助金額(上限額) |
児童1人当たり | 4,000円 |
生徒1人当たり | 7,000円 |
その他補助対象者や申請方法については「小中学校の教材費を補助します/いすみ市」をご覧ください。
子ども医療費助成制度
子どもの健康向上・子育て支援体制を充実させるため、いすみ市では子どもの医療費の保険適用分に助成をしています。
自己負担 | 入院1日・通院1回につき300円(保険調剤:無料) |
その他助成対象者など、制度の詳細については「子ども医療費助成制度/いすみ市」をご覧ください。
起業支援
クラウドファンディング利用手数料助成事業
クラウドファンディングを活用して資金を調達をし新しく事業を実施する方へ、いすみ市への事前に事業の相談をすることで、利用手数料を上限50万円として支援を受けることが可能です。
詳しくは「いすみ市の創業支援施策」をご覧ください。
クラウドソーシング手数料助成事業
新しい働き方を促進し、若者のいすみ市への定着・地域活性化を図るため、クラウドソーシングによる仕事の受注にかかる手数料を助成しています。
詳しくは「いすみ市の創業支援施策」をご覧ください。
RESERVAでDX化・ワーケーション推進
いすみ市でも推進されている、地方創生のためのワーケーションやコワーキングスペースで必要な予約受付業務や会計業務を、「予約システム」を導入することで省人化やデジタル化を実現することが可能です。当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/)は、20万を超える事業者・官公庁に導⼊されている国内最⼤級のSaaS型予約システムであり、人口20万人を超える規模の自治体のほか、人口5万人以下の小規模な市町村での導入実績があり、現在最も選ばれ注目されている予約システムです。さらに、Zoomとの連携機能を搭載するなど、業務のデジタルトランスフォーメーションを図れるため、ニューノーマルな地方創生を行えます。
地方創生事業への導入事例(各項目概要ページにアクセスできます)
自治体で活用されている予約サイト紹介
まとめ
今回は、千葉県いすみ市の地方創生への取り組みを紹介しました。時代が急速に変化している今、地方自治体の主導でワーケーション施設やコワーキングスペースを作ることや、DX化を推進することは地域発展のために必要不可欠です。そして移住希望者や企業へ向け、地域の魅力や暮らしやすさ、上記のような取り組みを伝えることで、更なる発展が期待できます。
加えて、自治体における予約や会議などにおいてデジタル化を推進すれば先進的な取り組みを行うことができ、地域課題の解決が実現されます。新型コロナウィルスの感染拡大によりニューノーマルな生活様式が求められ、テレワークやそれに伴った地方移住への興味関心が高まっていることをチャンスに、新たな働き方やそのための施設、システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。