地方自治体のインフルエンザ予防接種における公費負担の実施状況|最新動向調査(北海道・東北地方)

地方自治体のインフルエンザ予防接種における公費負担の実施状況|最新動向調査(北海道・東北地方)

更新

日本では新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響もあり、2021年冬に向けたインフルエンザワクチンの需要が高まっています。インフルエンザは合併症などを引き起こすリスクが高く、日本感染症学会などでは高齢者や子どもへのワクチン接種を推奨しています。

インフルエンザ予防接種における公費負担の実施状況について、2021年11月25日時点で、各自治体のホームページなどで公表されており、それぞれで自己負担額や対象年齢などが異なっていることがわかりました。

本記事では、北海道・東北地方の各地域のインフルエンザ予防接種における公費負担の実施状況をまとめました。

【免責事項】
当記事に掲載されている情報の正確性については万全を期しておりますが、RESERVA Digitalは閲覧者が当記事の情報を用いて行う一切の行為について、何らの責任を負うものではありません。インフルエンザ予防接種に関する情報は、必ず1次情報として各自治体のホームページなどをご参照ください。

公費負担とは

医療費の全部または一部を国や地方自治体が負担する医療費助成制度のひとつ。感染症や精神疾患・難病などの患者、生活に困窮しているなど社会的弱者、公害などにより健康被害を受けた人など、保護を必要とする人が対象となります。

インフルエンザ予防接種においても、インフルエンザの発病、重篤化防止のために、高齢者向けおよび、一部自治体では子ども向けも含めた公費負担が行われています。

北海道・東北地方「インフルエンザ予防接種」公費負担の実施状況まとめ

北海道・東北地方では、ほとんどの自治体で高齢者向けの、一部自治体では子ども向けも含め、インフルエンザ予防接種の案内が始まっています。多くの自治体において、公費負担の実施期間は2021年10月から2022年1月末ごろまでとされていますが、各地で自己負担額、対象者、実施場所などが異なっています。11月25日現在、各自治体のホームページなどで公開されている北海道・東北地方の主要都市における公費負担内容の一部は下記のとおりです。

※2021年11月25日現在、各自治体ホームページを参考に作成

公費負担の実施状況まとめ(北海道)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用
札幌市、小樽市65歳以上など1,400円
函館市、室蘭市、夕張市、稚内市、深川市、登別市65歳以上など1,500円
旭川市65歳以上など1,510円
釧路市65歳以上など1,320円中学3年生、高校3年生医療機関による。1回1,500円の助成有
帯広市65歳以上など1,100円中学3年生、高校3年生医療機関による。1回1,500円の助成有
北見市65歳以上など1,100円6カ月~中学3年生医療機関による。1回1,000円の助成有
岩見沢市、名寄市65歳以上など1,200円
網走市65歳以上など1,000円1歳~18歳無料
留萌市65歳以上など1,500円医療機関による。1回1,500円の助成有小学6年生、中学3年生、高校3年生
苫小牧市65歳以上など1,300円
芦別市65歳以上など1,000円高校生、妊婦も対象医療機関による。1回1,000円の助成有
江別市65歳以上など1,150円
赤平市65歳以上など1,500円~高校3年生医療機関による。1回2,000円の助成有
士別市65歳以上など1,760円13歳未満医療機関による。1回1,400円の助成有
千歳市65歳以上など1,180円
砂川市65歳以上など1,000円6カ月~中学3年生医療機関による。
6カ月~12歳は1回500円、
13歳~中学3年生は1回1,000円の助成有
富良野市65歳以上など1,200円6カ月~中学3年生、高校3年生医療機関による。1回1,000円の助成有
恵庭市、北広島市、石狩市、北斗市65歳以上など1,000円
伊達市65歳以上など1,400円6カ月~中学3年生、妊婦も対象医療機関による。1回1,000円の助成有
歌志内市予約を一時中止中予約を一時中止中
美唄市、紋別市、三笠市、根室市、滝川市調査日時点で言及が確認されず

公費負担の実施状況まとめ(青森県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用
青森市65歳以上など1,260円
弘前市65歳以上など1,600円6カ月~7歳未満1回分無料
八戸市65歳以上など1,000円
黒石市65歳以上など1回2,500円を助成
五所川原市65歳以上など無料1回分無料医療機関による。1回上限4,278円の助成有
十和田市65歳以上など1,300円
三沢市65歳以上など1,000円6カ月~11歳、妊婦も対象全額助成
むつ市65歳以上など1,800円6カ月~小学6年生医療機関による。1回2,000円の助成有
平川市65歳以上など1回2,000円を助成6カ月~中学3年生医療機関による。1回2,000円の助成有
つがる市調査日時点で言及が確認されず

公費負担の実施状況まとめ(岩手県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用
盛岡市65歳以上など1,500円6カ月~小学6年生医療機関による。1回2,000円の助成有
宮古市65歳以上など1回2,500円を助成1歳~中学3年生医療機関による。1回2,500円の助成有
花巻市65歳以上など1,800円6カ月~中学3年生、妊婦も対象医療機関による。1回3,000円の助成有
北上市65歳以上など2,100円6カ月~12歳医療機関による。1回1,750円の助成有
久慈市65歳以上など1回2,000円を助成6カ月~高校3年生医療機関による。乳幼児は全額助成、小学生~高校生は1回2,000円の助成有
遠野市65歳以上など1回1,500円を助成1歳~18歳、妊婦も対象医療機関による。1回1,500円、妊婦は1回上限5,000円の助成有
一関市65歳以上など1回2,600円を助成1歳~15歳医療機関による。1回2,100円の助成有
二戸市65歳以上など1回2,500円を助成6カ月~中学3年生、妊婦も対象医療機関による。1回2,500円、妊婦は全額の助成有
八幡平市65歳以上など1回2,200円を助成1歳~中学3年生医療機関による。1歳~未就学児は1回2,500円、小学生~中学生は1回1,000円の助成有
奥州市65歳以上など1,800円1歳~6歳医療機関による。1回1,500円の助成有
滝沢市65歳以上など1回2,200円を助成6カ月~中学3年生医療機関による。1回1,300円の助成有
釜石市調査日時点で言及が確認されず6カ月~高校3年生医療機関による。1回2,000円の助成有
大船渡市、陸前高田市調査日時点で言及が確認されず

公費負担の実施状況まとめ(秋田県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用
秋田市65歳以上など1回2,603円を助成
能代市65歳以上など1回1,400円を助成6カ月~高校3年生医療機関による。1回1,400円の助成有
横手市65歳以上など1回1,000円を助成6カ月~中学3年生医療機関による。1回1,500円の助成有
大館市65歳以上など1回1,000円を助成~中学3年生医療機関による。1回1,500円の助成有
男鹿市、北秋田市65歳以上など1回1,500円を助成6カ月~18歳、妊婦も対象医療機関による。1回1,500円の助成有
湯沢市65歳以上など1回1,000円を助成6カ月~中学3年生医療機関による。1回1,000円の助成有
鹿角市65歳以上など1回1,500円を助成6カ月~13歳未満、妊婦も対象医療機関による。1回1,500円の助成有
由利本荘市65歳以上など1回1,000円を助成6カ月~中学3年生、妊婦も対象医療機関による。1回1,000円の助成有
潟上市、大仙市65歳以上など1回1,000円を助成6カ月~18歳、妊婦も対象医療機関による。1回1,000円の助成有
にかほ市65歳以上など1回1,500円を助成6カ月~中学3年生、妊婦も対象医療機関による。1回1,500円の助成有
仙北市65歳以上など1回1,000円を助成6カ月~高校3年生、妊婦も対象医療機関による。1回1,500円の助成有

以下調査中

公費負担の実施状況まとめ(宮城県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用

公費負担の実施状況まとめ(山形県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用

公費負担の実施状況まとめ(福島県)

主要都市高齢者
対象
高齢者
自己負担
子ども
対象
子ども
接種費用

北海道・東北地方「インフルエンザ予防接種」公費負担の実施状況最新レポート

高齢者の接種対象年齢は地域差はみられず、自己負担額は自治体により1,000~2,000円と大きな幅があることがわかりました。また、子どもへの接種案内は、他地域の県と比較して多い傾向にありますが、対象年齢や助成金額にばらつきがあります。

また、接種予約は自治体(各市町村)で行う場がある一方で、自治体が指定する医療機関への問い合わせ等が必要となるケースがあり、新型コロナワクチンの接種予約とは体制が大きく異なっていることも把握しておく必要があります。

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インフルエンザ予防接種を実施する多くの医療機関では、新型コロナワクチン接種も並行して行われており、ワクチン接種に関する問い合わせ等に対応するために、予約業務などの複雑な事務業務を効率化することが必要となります。

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