【スマートシティ政策事例】長野県伊那市「INAスーパーエコポリス」を詳しく解説!

【スマートシティ政策事例】長野県伊那市「INAスーパーエコポリス」を詳しく解説!

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長野県南部に位置する伊那市は、中央アルプスと南アルプスに囲まれた自然豊かな都市です。同市はAIやIoTなどの先端技術を活用したまちづくりを推進することで、少子高齢化を始めとした地域課題の解決を図っています。

とりわけ単なるデジタル活用にとどまらず、業務や組織までも大胆に変革する「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」を、情報政策における最上位の戦略に掲げ、行政ではその実現に向けた動きが活発化しています。本記事では、伊那市のDX戦略の概要から具体的な取り組みについて解説します。

伊那市の概要

伊那市は長野県の中で3番目に広い面積であり、年間を通して温暖な気候で過ごしやすい街として知られています。市内には中央自動車道や国道153号などの幹線道路が整備されており、商業活動にも良い立地です。

伊那市では、春には桜やツツジ、夏にはバラやアジサイなど、色鮮やかな花が咲きます。

住所(市役所)〒396-8617 長野県伊那市下新田3050番地
面積667.8km²
人口63,919人(2024年6月末時点)
市内のランドマーク高遠(たかとお)城址公園みはらしファーム

市がかかえる課題

伊那市の「2.伊那市の現況と課題」によると、1995年の本市の人口は7万2,229人でしたが、減少傾向が続いており、2045年には4万7,972人まで減少すると予測されています。また、1995年には65歳以上の人口割合を指す老年人口割合が20.3%でしたが、2045年には44.5%に増加する見込みです。

同市で加速する高齢化に伴い、将来的な従業員の不足や低下などの問題が懸念されています。そこで本市はデジタル技術を活用しながら課題解決に取り組んでいます。

INAスーパーエコポリス

伊那市が策定した「INAスーパーエコポリス」では、AIやIOTなどの技術を利活用することで、従業者の高齢化と担い手不足、交通インフラと人的支援体制の不足などの地域課題の解決を試みています。本計画では、経済、社会、環境の3つの観点から地域課題の解決に焦点を当て、スマートシティの実現を図っています。

スマートシティ実現に向けた取り組み例

モバイルクリニック

画像引用元:モバイルクリニック

モバイルクリニック事業は、看護師が通勤をすることが困難な高齢者の自宅に出向き、車内でビデオ通話を使用してオンライン診療を行う事業です。移動時には、INAヘルスモビリティというオンライン診療専用車両を使用しています。

医師の診断を受けた後、利用者は自らオンライン治療日を決めて診療を受けることが可能です。伊那市は地域医療の拡大を目指すことで、医師や患者等の負担軽減が期待されています。

参考サイト:伊那市 公式サイト「モバイルクリニック医療機器高度化
参考サイト:伊那市 公式サイト「モバイルクリニック

ゆうあいマーケット

ゆうあいマーケットは、買い物支援の担い手不足や、中山間地域への荷物配送にかかるコストと時間の問題を解決するために、自身で買い物が難しい住民を対象に支援をしています。

利用者は、自宅のテレビや電話を使用して、野菜、鮮魚、日配品、生活雑貨などの商品を注文できます。注文された商品はドローンで配送され、ボランティアによって手渡しで受け取ることが可能です。

参考サイト:伊那市 公式サイト支え合い買物サービス「ゆうあいマーケット」

ぐるっとタクシー

ぐるっとタクシーは、AIを利用した自動配車の乗合タクシーによる公共交通サービスです。乗車予約に基づいて、AIが自動で配車し、最適な乗り場と経路を算出する仕様です。当サービスは、65歳以上の人や移動に問題を抱えている人などを対象にしています。

参考サイト:伊那市 公式サイト「ぐるっとタクシー(ドアツードア乗合タクシー)

スマートシティにより近づく、予約管理システム「RESERVA」

スマートシティの実現には市民の意識を高めることも重要です。各企業、店舗、個人でも始められるスマートシティへの実現に向けて、近年注目を集めるのが「SaaSシステム」の導入です。例えば、オンライン予約システム「RESERVA(レゼルバ)」は、どのような業界・業種でも導入しやすく、オンライン予約サイトを手軽に構築できます。

紙の台帳で予約管理をしていたり、予約管理と顧客管理を別々のシステムなどで管理している場合、新規の予約が入った際には手動で記録をする必要があります。また、既存の予約情報を探すにも時間と手間がかかってしまうため、効率的であるとは言えません。

RESERVAなら、予約受付・利用者管理はもちろん、決済や集客も1つのシステムで完結するため、予約関連業務の一元化が実現します。市民も施設の予約やイベント参加のたびに個人情報を書類に記入したり、予約確定までに職員と何度もやりとりする必要がなくなるため、予約管理者・予約者の両社の負担を軽減することが可能です。

近年では、自治体や官公庁、大学などの導入実績も増えており、官民連携を果たした実例も多いのが特徴です。導入実績の詳細は、予約システムRESERVA(レゼルバ)ホームページをご覧ください。

まとめ

今回は、経済、社会、環境に軸として、地域住民が住みやすい街づくりに向けたDX化を目指す事例として、伊那市の「INAスーパーエコポリス」を取り上げました。市の課題を基盤に、さまざまな施策を講じることで、街の利便性向上を図り、スマートシティ化が実現されていることが確認できました。

今後も、RESERVADigitalではスマートシティ施策に関する国内事例を取り上げていきます。他の地方自治体のレポートについては、こちらよりご覧ください。

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