民間企業と進める自治体DX|課題解決に向けた参入事例を紹介

民間企業と進める自治体DX|課題解決に向けた参入事例を紹介

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2018年に経済産業省が発表したDXレポート内で、「2025年の崖」という課題が指摘されました。これは、DX化を早急に進行させないと、2025年以降の経済損失が最大で年間12兆円にのぼる可能性が高いというもので、企業に対してDX化の推進を強く促しています。この発表と、国の企業に対するDX化支援政策の始動をきっかけに、多くの企業が積極的にDX化に取り組んでいます。

また、2020年に自治体DX推進計画が策定したことにより、民間企業に次いで地方自治体でもDX化が推進されはじめました。独自のアプローチを模索しながらDX化を進めていく自治体がいる一方で、多くの自治体が推進にあたって課題を抱えているのもまた事実です。本記事では、自治体DXに取り組む地方自治体が抱える課題と、その解決策として注目されている民間企業との協力体制について、実際の参入事例もあわせて紹介していきます。

自治体DXとは?

DXとは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略で、既存の業務プロセスにデジタルを用いて効率化を図るITと違い、デジタル技術を活用してサービスやビジネスそのものに変革を起こすことを指します。

自治体DXは、自治体規模でそういった変革を目指す取り組みです。総務省は自治体DXの目標を、「自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して、住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの更なる向上に繋げていく」と定めています。

自治体DXの課題

自治体DXを進めていくうえで、地方自治体にはいくつか問題点があります。まず挙げられるのは、自治体DXを先導するデジタル人材の不足です。デジタル人材とは、デジタル技術に関する専門的な知識を持ち、DX化の推進をリードしていける人材のことです。ただデジタル技術に長けているだけでなく、既存のシステムに関する知識や周囲にそれを伝える能力が求められるため、適した人材を見つけることが困難となっています。

また、通常業務と並行してDX化に取り組む余裕のない自治体も多数存在します。職員のそれほど多くない地方自治体では、住民への対応で手一杯になってしまい、自治体DXへの取り組みが後回しになってしまう傾向があります。

ほかにも、予算面での問題や職員内での世代間格差、地域住民のデジタル知識不足といった問題が挙げられます。

自治体DXへの民間企業の参入

 

こういった問題への対応として、自治体DXへの民間企業の参入が注目されています。この解決策は、地方自治体と民間企業の双方に大きなメリットがあります。

自治体のメリット

この官民連携で地方自治体が得る一番のメリットは、デジタル人材が確保できることです。自治体よりも早くDX化の波が来ていた民間企業には、自社の改革に取り組んだ際のノウハウを持ったデジタル人材が多くいます。そのため、民間企業の力を借りることで、優秀なデジタル人材に自治体DXを主導してもらうことが可能です。

また、自治体DXにおいて導入すべきサービスを比較し選ぶ手間や、DX化に無理に人手を割いて通常業務が停滞する心配がなくなるというメリットもあります。

民間企業のメリット

民間企業は、地方自治体のDX化に協力することで、社会から信用を得ることができます。DXに携わることで、自治体に選ばれる技術と内部の透明性が証明され、さらには社会貢献による好印象も得られます。

さらに、相手が自治体という保障された団体であるため、入金遅れや未回収金といった問題に悩まされる心配もなく、安心して取引を行うことが可能です。

民間企業の参入事例

ここでは、実際に民間企業の協力を得て、自治体DXを成功させた自治体の例をいくつか紹介していきます。

石川県加賀市「LoGoフォーム電子申請」

 

画像引用元:トラストバンク

石川県加賀市は、民間企業「トラストバンク」と「xID(クロスアイディ)」の2社と提携して、2020年に行政手続きデジタル化ツール「LoGo(ロゴ)フォーム電子申請」の提供を開始しました。このツールを活用することで自治体職員は、窓口や紙、ハンコを使わないオンラインでの行政手続きフォームを簡単に作成できるようになりました。さらに、職員が作成したフォームを、住民がスマートフォンから入力することで安全かつ素早く手続きが完結するため、自治体の業務効率化と住民の利便性向上に大きく貢献しています。

人口減少や高齢化が急速に進む加賀市においては利便性の高い行政サービスの導入が急務であったため、全国に先駆けてLoGoフォーム電子申請が提供されました。このツールは、加賀市での成功事例を皮切りに、全国の自治体への広がりを見せています。

参考サイト:トラストバンク

茨城県小美玉市 「まちかぎリモート」

画像引用元:まちかぎリモート

茨城県小美玉市は、民間企業「構造計画研究所」と提携し、公共施設管理の課題解決とスマート化を目指しています。構造計画研究所の提供する、公共施設の入室管理を遠隔で行うRemoteLOCK(リモートロック)と、オンライン予約システムまちかぎリモートを活用することで、持続可能でスマートな公共施設の管理が可能になります。

小美玉市は、市内の学校体育館の貸し出しからこれらのシステムの導入を開始しました。これにより、窓口での施設の利用申請や鍵の受け渡しがなくなり、申請から返却までがオンラインで簡単に完結するようになりました。ここでの成功事例を受け、同システムは行政業務だけでなく教育現場への導入も目指しています。

参考サイト:構造計画研究所 プレスリリース

自治体DXにはRESERVA

画像引用元:RESERVA公式サイト

自治体がDXを推進するにあたって、おすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの機能は、予約管理にとどまらず、決済から顧客管理、さらに集客に至るまで自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要で、これにより、自治体の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、利用者にとっても一元的で使いやすい環境が提供されます。

現在多数の予約システムがありますが、自治体が効率的にDXを促進するためには、実際に導入事例もあるRESERVAを推奨します。RESERVAは、26万社が導入、500以上の政府機関・地方自治体も導入したという実績がある国内No.1予約システムです。予約受付をはじめ、機能は100種類を超えており、自治体の業務プロセスがより効率的に進められます。初期費用は無料で、サポート窓口の充実やヘルプの利便性が高いため、予約システムの初導入となる地方自治体にもおすすめです。

まとめ

今回は、自治体DXを民間企業と協力して進行していくうえで双方が得られるメリットと、実際に官民連携でのDX化に取り組んだ自治体の成功事例を紹介しました。DX化を効率的に進めるための1つの方法として、ぜひ検討してみてください。

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