秋田県仙北市|IT技術を積極的に活用し地域資源の価値を再認識する地方創生事例

秋田県仙北市|IT技術を積極的に活用し地域資源の価値を再認識する地方創生事例

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現在、地方自治体では若い世代の都心への人口流出が進んでいます。それにともなう少子高齢化や生産性の低下は、大きな問題となっています。秋田県仙北市においてもこの課題が顕著であり、仙北市「人口と世帯数の推移」によると、平成17年(2005年)9月は、3万2637人であった総人口が令和5年(2023年)8月には2万3644人と減少が進みました。また、秋田県健康福祉部長寿社会課の「令和4年度老人月間関係資料」によると高齢化率は44%となっており、これは同年の高齢化率の全国平均29%と比較して、大変高い割合です。

仙北市の代表と代表産業である観光業においても、宿泊はせずに帰ってしまう立ち寄り型観光地になっていることや、それによる観光消費額の低さなどの問題があります。

現在仙北市では、課題を的確に捉え、市の地域資源を再認識し自治体DXを推進しています。今回はそんな仙北市の取り組みについて紹介します。

秋田県仙北市の基本情報

画像引用元:仙北市「仙北市の概要

  人口    2万3644人(2023年8月31日時点)           
  面積   1,093.56㎢         
  公式サイト   仙北市   
  市役所住所   田沢湖庁舎:秋田県仙北市田沢湖生保内字宮ノ後30 
角館庁舎:秋田県仙北市角館町中菅沢81-8   
西木庁舎:秋田県仙北市西木町上荒井字古堀田47   
  観光地   乳頭温泉群田沢湖角館武家屋敷通り、風穴   
  特産品・グルメ   田沢湖ゆべし、あいがけ神代カレー   

仙北市は平成17年(2005年)9月20日に旧田沢湖町、旧角館町、旧西木村が合併し誕生しました。秋田県の東部中央に位置し、岩手県と隣接しています。ほぼ中央に水深が日本一である田沢湖があり、東に秋田駒ヶ岳、北に八幡平、南は仙北平野へと開けています。地域の約8割が森林地帯で、奥羽山脈から流れる河川は、仙北地域の水源となっています。

DX化推進

画像引用元:仙北市「仙北市DX化推進計画

仙北市は役場内のDX化を推進し、業務の効率化と対面サービスの向上を図るため、以下のような取り組みが実施されています。

市民サービスの効率化

画像引用元:仙北市「仙北市DX化推進計画

上の図は仙北市役所内の共通業務において、その業務の割合と業務にかかる時間の比率を表しています。文書事務と窓口業務に多くの時間を費やしているのがわかります。このデータを踏まえ、文書業務、窓口業務の効率化を図る必要があります。

具体的にはこのようなDX化をすることで効率的に業務をこなすことができます。

  • 決済処理等の庁内業務のデジタル化
  • 行政手続きや市民からの問合せのオンライン化
  • 市民向け情報発信のデジタル化
  • キャッシュレス決済
  • AIチャットボットによる対応
  • リモート窓口

行政手続は、オンライン化とデジタル化を推進し、自宅から市民サービスを受けられる仕組みを構築します。また各庁舎間をリモート端末などで常時つなげることで、窓口業務を最適化できます。

DX化により、時間を費やしていた行政業務を大幅に減らせます。

参考資料:仙北市「仙北市DX化推進計画

市民に対するデジタルデバイド対応

デジタル化をしても、市民サービスは市民全員が取り残されることなく進めなくてはなりません。仙北市では高齢化率が44%になっており、高齢者に向けたデジタルデバイド(情報格差)の解消、情報リテラシー向上に取り組む必要があります。そこで同市では、利便性が高いインターフェースの実装、市民の意見をアプリケーション開発初期段階から取り入れる、パソコンやスマホ教室を地域コミュニティ単位で行うなどして、格差の解消を目指しています。


参考資料:仙北市「仙北市DX化推進計画
参考資料:仙北市「仙北市スーパーシティ構想「しあわせな未来のいなか」~説明資料~

市内の事業者におけるDXの導入支援

仙北市は、令和4年(2021年)3月には「仙北市DX推進計画」を策定しました。この仙北市DX推進計画は、先進技術等で地域課題の解決に取り組みについて記しています。この計画を推進すべく、経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構が募集する地域DX推進ラボに応募し、仙北市DX推進ラボは第1弾地域に選定されました。
事業者は、先進技術等の実証支援、サテライトオフィスの誘致、テレワーク推進、デジタル人材の育成、交流会などを行っています。これにより仙北市内の産業の優位性を確立し市内の経済発展を期待できます。

参考資料:仙北市「仙北市DX推進ラボ
参考サイト:仙北市「地域DX推進ラボの第1弾選定について
参考サイト:地域DX推進ラボ/地方版IoT推進ラボ事務局「地域DX推進ラボ/地方版IoT推進ラボホームページ

ITを用いた近未来型ツーリズム

仙北市を代表する観光業においては、ITを活用した観光サービスや、ドローンなどを用いた近未来型アクティビティによる集客促進をしています。

よぶのる角館

画像引用元:仙北市「よぶのる角館

「よぶのる角館」は、AIを活用したオンデマンド交通です。観光客利用と市民利用の両立を目指しています。顧客はオンライン上でチケットの事前購入ができ、車内でのオンライン決済も可能です。

仙北市の人気観光地、館駅周辺エリア・武家屋敷周辺エリアを含む乗車区域では好きな場所で乗り降りできます。その他、フリー乗降区域外では7ヵ所で乗降可能です。

参考サイト:「よぶのる角館

ドローンを利用した観光サービス

田沢湖高原では、現ドローン飛行可能エリア近隣の温泉やホテル等の協力を得て、ドローンの活用促進と支援を行っています。具体的には、ドローンの充電や温泉、昼食がセットになる宿泊プランを打ち出しています。近年ドローンは、多くの観光地で使用が禁止とされていますが、田沢湖では特別な許可がなくとも観光客がドローンを飛ばすことができます。このような宿泊プランは、ドローンを目的とした観光客の誘致も期待されます。

また、観光地の田沢湖周辺地域を主会場に、操縦技術や課題解決をテーマとした競技会「仙北インターナショナルドローンフェスティバル」を開催しています。競技会は、「ネイチャー部門」「クリエイティブ部門」「観光プロモーション部門」の3部門で構成されています。

現在はGPS、ドローンによる映像を組み合わせた位置情報連携アプリケーションを用い空撮映像をエリア・シーン別に提供しています。今後は天空から観光地を眺めるなど、ドローンを使ったさらなる観光サービスの実施を目標にしています。

参考サイト:仙北市「SEMBOKU FLIGHT PLAN
参考サイト:仙北インターナショナルドローンフィルムフェスティバル実行委員会「仙北インターナショナルドローンフェスティバル
参考資料:仙北市 地方創生・総合戦略室「未来技術実装ミニシンポジウム

ドローン利用者の育成

ドローンを用いることは観光業のみならず、農業や医療でも業務の効率化を図ることができます。しかし、ドローンを扱うのは容易ではありません。慣れてない利用は事故を起こす原因になるので、専門家に指導してもらう必要があります。そこで仙北市では、フライトスクール事業を展開している株式会社skyerを筆頭に、市内でのスクール事業の開校支援を行っています。ドローン中核利用者の獲得や、リーダー的人材の発掘を目指します。

ドローン技術者の滞在支援

画像引用元:仙北市「SEMBOKU FLIGHT PLAN

仙北市ではよりドローン事業を推進すべく、仙北市街から来た技術者に対し手厚い支援を行っています。

田沢湖近くのゲストハウスでは、近未来技術を通じた交流人口の増大を図るために、宿泊・研修施設の活用を推進しています。加えて、必要に応じて市内の遊休家屋や商業施設の活用や借り上げなども役所で検討しています。

また仙北市に訪れた技術者に対し、専用交通手段を用意して移動がスムーズに行えるようにしています。意向に応じて便利な乗合タクシーやコミュニティバス、レンタカー等を提供することで技術力のあるゲストの流入増加を目指しています。

手厚いサポートは技術力の高い専門家がくることにもつながります。

参考サイト:仙北市「SEMBOKU FLIGHT PLAN

RESERVAで自治体DXを推進

秋田県仙北市でも精力的に進められているDX化の第一歩としておすすめなのが予約システムの導入です。予約システムを導入すると、電話対応やExcelでの予約管理が解消され、業務の効率化と省人化が実現します。無料で利用可能なシステムもあり行政サービスに取り入れやすく市民も効果を感じやすいため、役場のデジタル化のファーストステップに最適です。

当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/は、26万社以上の事業者や官公庁に導入されている国内最大級のSaaS型予約システムです。人口20万人を超える大規模な自治体から人口5万人以下の小規模な市町村での導入実績もあるため、自治体の規模を問わず、利用可能です。

予約システムRESERVAの概要はこちら

【地元の魅力を活かした施設運営への導入事例】
RESERVA活用事例|フォレストパークおいらの森【宿泊施設・キャンプ場】
RESERVA活用事例|さいたま桃月園キャンプ場【宿泊施設・キャンプ場】

【自治体で活用されている予約サイト紹介】
ワーケーションの予約システム
コワーキングスペースの予約システム
宿泊施設の予約
観光ガイド・ツアーの予約
公共施設の予約システム

まとめ

今回は、秋田県仙北市の地方創生事例を紹介しました。仙北市は高齢化や人口減少が進んでいますが、DX化を役所や観光業に取り入れ、大幅な業務の効率化を行っています。地域や市民のデジタル化ニーズに応えると共に、「幸福度NO.1のまち」を実現しようとしていることがわかりました。

各自治体ではDX化に向けた動きはさらに活発化し、さまざまな業務のデジタル化が検討されるでしょう。時間の有効活用・市民の利便性向上のために、予約システムの導入など分かりやすいところからDX化に着手するのがおすすめです。

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